人生は終わりなき旅。「死んでもこれで満足だ」というのはない。 3/4(藤川富次さん)


天草出身の先輩方にランチをご馳走になりながら
成功の秘訣を聞くコーナー
『先輩!ゴチになります!!』

第4回目はこの方にお話をお伺いしました。

interview-200812-fujikawa

天草産業株式会社 代表取締役 藤川富次さん

聞き手 天草元気プロジェクト 青木・平田・佐伯
取材日 2008/12/02
取材場所 藤川さんのお宅(八王子市)

藤川さんは倉岳町出身で天草高校卒業後に上京。
八王子を中心に欧米・北欧住宅の販売の会社を経営なさっています。
現在の状況なども踏まえていろいろお聞きしました。

人生は終わりなき旅。「死んでもこれで満足だ」というのはない。 1/4(藤川富次さん)
人生は終わりなき旅。「死んでもこれで満足だ」というのはない。 2/4(藤川富次さん)
人生は終わりなき旅。「死んでもこれで満足だ」というのはない。 3/4(藤川富次さん)
人生は終わりなき旅。「死んでもこれで満足だ」というのはない。 4/4(藤川富次さん)

人生は終わりなき旅。「死んでもこれで満足だ」というのはない。

藤川 自分の身内では事業をしている人間が多いんだけど、 東京でうまく行った人が地元に帰ってうまく行ってる人を見たことないんだよね。 いろいろと要素はあると思うけど、今の時代、同じ商売を30年、50年続けるのは至難の業だよ。

青木 東京から地元に帰ってやるのは、チャレンジしてるってことだからね。

佐伯 チャレンジしないと失敗できないですからね。

藤川 うちの家族ってそうなの。失敗してもチャレンジする。 大学出て、大企業に勤めるのがいいのはわかっている。でもそれが我慢できないんだよ。 俺は本当は大企業に勤めたかったんだけど。(笑) 俺は研究職が好きなんだよ。

坂本 佐伯君も大学出てから、企業に勤めて、今はフリーなんでしょ?

佐伯 そうですね。今は独立してやっています。

藤川 本当に君たちは偉いよ。今の若い人でそうやって独立してやろうっていうのは。絶対に君たちの時代は来るよ。

青木 来ますかね~(笑)

藤川 何でも日はまた昇るでね。大事なことは常に前向きに、プラス思考で行くことが大事だよ。 今の日本をみてごらんよ。みんなマイナス思考でね。

佐伯 そうですね。

藤川 最低だよ、風潮やマスコミなんかも含めてね。 自分で独立してビジネスやってる人にしかわからないことがあるでしょ? 立場がそれぞれ違うんだから、各人から見た政治や経済を論じるべきなのに、そんなことをみんな思わない。完全に流されていると思う。だから友人とも話が会わない部分がある。「また藤川君が勝手なことを言っている」と思われてるよ。(笑)

全員 (笑)

坂本 やっぱり年を取ってくるとね、自我を守るって言うかね。

藤川 年とか関係ないよ。

坂本 日本や天草の話って言ってたけど、人の足を引っ張りたくなるというか、ジェラシーというか、成功している人間に対してはある風潮だよね。(藤川さんに向かって)成功しているからね。

藤川 成功者だなんてこれっぽっちも思っていないよ。ただの駆け出しと思っているから。それはいくつであっても同じだよ。年齢は関係ない。自分の考えていることを堂々といけるやつがいいわけであって、それがおかしいよといわれたら、軌道修正すべきと自分で気づけばね。それは80歳を過ぎたってそうすべきだし。

佐伯 そうですね。

藤川 それを変えられないのがおかしい。

佐伯 チャレンジャーのスタンスですね。僕らから見ると十分な成功者だと思うのですが、 ご自分で成功者ではないと表現されるところなど。

藤川 ただの出稼ぎ労働者だよ。

佐伯 そのスタンスというか、切羽詰ると、このままでだめだという表現になりますが、 こうなったら面白いというところはありますよね。

藤川 天草出身で天草のことを論じるのはいいんだけど、もっと広い視点で自分は日本人としてどうなのか? 地球人としてはどうなのかを論じるべきだね。 その中で自分のふるさとを大事にするという考え方が大事だと思う。 今の時代、常に世界が相手だからね。
商売ももし、自分に力があるなら、自分の仕事を通じて、世界で生きていきたいなと思っている。悲しいかな、自分に力がないがために、やりたいことの1/10も1/100もできていない状態だね。正直言って悲しいよね。 自分は20代前半と気持ちはなんら変わらないのに、回りがもう定年だ、雰囲気になってね。
家内には苦労はかけたと思っていないけど、二人で一緒にのんびりしようというのもなかったから、 1ヶ月くらいのんびりできる環境を作ってあげたい名とも思うね。

佐伯 そういわれると、僕はもっと情けないですね。

全員 (笑)

佐伯 嫁さんにも迷惑をかけてるなと思うときもありますし。

藤川 俺は嫁さんに迷惑をかけていると思っていないよ。君が欲しいものは何でも買ってあげてたし、 海外出張に行く度にお土産を、自分のものは二の次、三の次でね、弟たちにもね。

佐伯 アメリカの行ったときの話や、今までうかがってきたお話で、いろいろなチャレンジをなさっていますけど、 ものごごろついたときから、そういった考え方だったんですか? 何か転機などがあったということは?

藤川 ないね。生まれつきだよ。

佐伯 は~!

藤川 ラテン系だから。ケセラセラだよ。

佐伯 ただ伺っていると、ある意味緻密な計算を感じるところがるんですが。

藤川 する。(笑)時々俺ってやなやつだと思うときがある。(笑)

佐伯 チャレンジとリスクのバランスを感じます。

藤川 そう、自分がいやなの。(笑)絶対に勝つことしかしない。

佐伯 いや、いいですよね。

藤川 本当は、乗るか反るかが好きなんだよ。でもうじうじ計算高いんだよね。女性に関してはないんだけど。

全員 (笑)

藤川 仕事になるとありとあらゆることを考えちゃう。本当はそういうやつじゃないの。

佐伯 計算高いって悪いことではないんじゃないですか?

藤川 九州男児っぽくないよね。

全員 (笑)

佐伯 では、アメリカの住宅から、現在の北欧の住宅に移られたのはなぜですか?

藤川 飽きたから。

全員 (笑)

藤川 それとユーロの動向があったね。

佐伯 あ、今の両方出ましたね。(笑)

藤川 いろんな見識があると思うけど、なんだかんだ言ったってね、アジアの通貨の中では円が強いよ。円とユーロとドルがどう動くかで世界経済が変わるからこれはヨーロッパの家もやらなきゃだめだなって。どっちがどう転んでも言いようにと思って、何のツテもないデンマークにいったんだよ。

佐伯 いきなりなんですね。

藤川 コペンハーゲンのホテルにタクシーで移動したら、全然違う場所につれてかれたり、英語が通じなかったり、何とかホテルに着いたら、予約が取れていなかったりね。そんなこんなで2年くらい通ったよ。でもどうもピンとこなくて、 あるデンマーク人から「お前が求めているのは、スウェーデンに行かないとだめだよ」って言われてね。

佐伯 へ~。

藤川 当時コペンハーゲンからマルメという都市にフェリーで行って、家を見たけど、まだピンとこない。そこでまた1年くらいたって、また別の人が「お前の言う家はストックホルムに行けばある」って言われてね。

佐伯 またですね。

藤川 ストックホルムに行ったら、連れて行ってくれた知り合いが、 「この辺に日本人がいる」って紹介をしてくれた人が今の取引先なんだよ。

佐伯 え~、すごい。足掛け3,4年ですか?形にならないけど、通い続けてというところから。

藤川 それで、今度こういうモデルハウスをやろうといったら、弟二人が反対するんだよ。 当時八王子の展示場の待ちが長かったんだけど、うちにやらないかって話が来たんで、 そこでスウェーデンハウスをやろうってなって、弟二人をスウェーデンに連れて行ったんだよ。 そうしたら「なんとかなるかな」って言ったんで売ったんだよ。

佐伯 そうしたらまたバカバカ売れてんですね。

藤川 売れたんだよ~!

佐伯 売れ方なんですが、展示場を作ったら売れる、といった状態だったんですか?

藤川 そうだね。オリジナリティとその時代時代の消費者のニーズとあっていたんだろうね。 そういう戦略は24時間考えている。もしうまくいかない理由があればなんだろうとかね。

佐伯 計算高いですね。

藤川 そうなんだよ。計算高いのがいやなんだよ。自分だけは自分をを敵に回したくないね。(笑)

平田 経営をやられているから、お金を求めているから、計算高いのがいやだということですか?

藤川 いや、そんなのは全然ないよ。そういう風に考える人格がいやなの。 理想としているのは、何も考えずにイケイケな自分なの。だけど計算高くやるからいやだなと思うの。

平田 仮にお金を稼ぐことではなく、アスリートとして金メダルを取ることであれば、 そういう計算高さというか、緻密さは絶対に必要だと思うのですが。

坂本 いいこと言うね~!

佐伯 ただ経営者としてみれば、金メダルを取ることと同じように、 お金を稼ぐということを考えるから、お金が汚いとかはないんじゃないですか?

藤川 それはそうだね。その先にある人間像だね。 人生もビジネスも同じだけど、良かったり悪かったりするよね。ゴールがベストな人が一番いいんだよ。 だからスタートは最低でもいい。俺もそうだから。

青木 産業は、導入期、成長期、衰退期とあると思うのです。 同じ最低でも、導入期の最低と、衰退期の最低があると思うのですが。

藤川 私なんかは、八王子に来て、ツテがあったわけではないし、資金があったわけでもない。 ないないづくしだった。あるのは家族の結束だけだったよ。 絆以外何にもない。いつも思うことは、家族が仲良くやっていくことが大切だと思うし、 劣等感を常に持たないこと。常に勝つにはどうしたらいいか?って言うのを考えている。性格悪いね。(笑)

佐伯 今相手に勝っている、負けているということではなく、自分のほうができるようになるという考え方ですか? 思考を使う理由って、本当に相手に勝った状態だと、思考を使わないと思うんですが。

藤川 そうではない。最初から勝っていると思っている。客観的に見たら、 自分のほうが負けているという状態でも、自分自身の中で勝っていると思っている。(笑)

佐伯 自分のほうができると思っているということですね。

藤川 常に思っている。何をやってもそう思っているから。

佐伯 なるほど。

藤川 良くないよね。(笑)常にラテン系だよ。

佐伯 団塊の世代の方でここまで攻めてる人とお会いしたことがないかもしれません。 もっとあぐらをかいていても良いと思うのですが。

藤川 とんでもない。いつだってチャレンジャーだよ。貧乏人だよ。 常に前向きに、常にプラス思考。攻めて、攻めて攻めまくる。 ただそれだけではなくて、根拠がなくてはいけないし。

佐伯 僕らが話す中で勝手に想像している天草人像ですね。 チャレンジャーだけど、カリカリしていないというか。。。

藤川 大事なのはラテン系名ノリだね。ケセラセラ。常に前向き。 明日は明日の風が吹くさ、みたいな気持ちが大事なんじゃない。 もし自分に続いて独立心旺盛な人がいたら、どんな局面におかれても、 常に前向きに。それが一番大事だよ。

佐伯 お伺いして思うのは、今の自分だったらできない。と思ったり、 もしだめだったらどうしようとか、思うときってないんですか?

藤川 全然ない。何だって、楽しそう!「ああしよう。こうしよう。」と思っている。

佐伯 自分自身、攻めていると思っていたんですが、藤川さんのお話を聞いて、まだ攻めれていないと思う部分があります。

藤川 それは反省したほうが良いと思う。大事なのはそこに刺激を受けて、常に前向きにチャレンジし続けることが大事だと思う。

佐伯 チャレンジしかない。

藤川 そうだよ。あとCHANGE!

佐伯 (笑)オバマ風ですね。

藤川 CHALENGE & CHANGE

佐伯 YES,We Can ですね。

藤川 That’s right!

青木 将来、天草とのかかわりはどうお考えですか?

佐伯 天草産業という名前ですし。

藤川 親父がつけたんだよ。みんなの名前を取ってさ。反省するんだよ。

佐伯 天草で商売をやるとうまくいかないという部分へのチャレンジはないんですか?

藤川 当然、自分のふるさとに誇りを持っているし、いつか貢献したいと思っているけど、 それが何なのか、まだ自分自身が見えていないんだ。でも私は、貢献すると思うけどね。

佐伯 そうですね。僕らにとっての元気プロジェクトもチャレンジだと思っています。 今回のゴチになりますをお願いするのも図々しいチャレンジです。(笑)

藤川 同じふるさとなんだから、先輩に「話を聞かせてください」とか「ご馳走してください」とかは、 どんどん言った方がいい。どんな偉い人にだって言った方がいい。だってふるさとはみんな大事なんだから。 私は天草が大事だし、日本が大事だし、地球が大事だと思っている。 だからあなたたちは、天草人であることに誇りをもってどんどんやったほうがいいと思う。 それがもしあなた方ではなくったって、周りにいる天草の人が影響を受けるのであれば、どんどん積極的にやったほういいよ!

青木 僕らが天草の歴史を調べて、こんなにすばらしい歴史があるんだということは、 隣の地域にも尊重ができるような歴史や想いがあると思うんです。 それが自分の国にもあれば、他の国にもあるだろうし。それが理解できるとお互い尊重した付き合い方ができると思います。

藤川 そうそう。

佐伯 自分の地元が一番と思っているのですが、それは他の地域がだめということではなくて、地元思う気持ちを持っている方がたくさんいらっしゃるということと、ひとつの共通点があるから、この席があるということですね。

藤川 初対面なのにふるさとが同じというだけで、ウェルカム!無条件にウェルカム!

佐伯 僕らが実績を出したときにどうあるべきかを教えていただいている気がします。

藤川 天草の人にはどんどん活躍して欲しいと思っている。僕は天草から離れてしばらくたつし、 住んでいる八王子という町も誇りに思うけど、もっと誇りに思うことは、 自分が天草に生まれ育ったことだね。世界をいろいろ回ってて余計にそう思うよ。

佐伯 では最後に、事業とつながる部分かと思うのですが、プロジェクトをやっていると、 資金力や時間、人手との戦いを感じます。その点の感覚をお伺いしたいのですが。 例えば、僕らのプロジェクトでも資金力がないから、できないと判断をしてしまうときがあるんです。 もしお金があればと考えてしまうときがあるし。

藤川 それはマイナスだね。

佐伯 なるほど。

藤川 お金は作ればいい。頭を使えばどうにでもなる。

佐伯 今ないからアクションをしないという考え方ではなくて、作るという思考ですね。

藤川 ないからしないというのは逃げだよ。 常にチャレンジ、知らないこと、知らない国にチャレンジすること。 私だってなんだかんだ言ったって、大変なことを経験しているかもしれない。 大変だとは思っていないけど。

知らない国で、汚い格好をして、朝コーヒーだけを頼んだら、貧しい国のウェイトレスのお姉さんが、朝ごはんテーブルに置ききれないくらい、サービスで持ってきてくれたようなことは1度や2度ではないし。どうしてもご飯が食べたくなって、中華料理のレストランで、「ご飯とザーサイだけでいい」といったら、「お前どこから来たんだ」って言われて、「東京から来た」って行ったら、「お前の口に合うよなものを作ってやるから」って言って作ってくれた中国の方とか、金はいらないよとかね。 そうやって助けられて年を重ねてきているんだよ。

世の中にはいい人がたくさんいる。そういう人に常に支えられて生きてきているし、そういうことは回りの家族ではわからないことだし。 多分、私自身がそういった経験が多いのかもしれないね。

佐伯 逆に与えていらっしゃるからではないですか?

藤川 私は自分でできることは精一杯、協力は惜しまないし、常にオープンでいるよ。ストレートに駆け引きなしで、お客さんや社員に対しても常に前向きでね。感情をあらわにして怒るところは怒るし、そうだけどお前のいいところはここだしね、という風に意識している。ありがたいと思うし。

平田 このままもたもたしていていいのかな?と思っているんですが、藤川さんの今後、 ゴールのようなものは何なのですか?これを達成するために生まれてきたと思うのは?

藤川 それはないね。人生は終わりなき旅だね。死んでもこれで満足だ。 というのはないと思う。もしあるとすれば、家族が喜んでくれたり、家内が喜んでくれればそれでいいかな?

佐伯 今回ゴチになりますは4回目なのですが、毎回いい言葉をいただけます。 なるほど。本日はお忙しいところ、ありがとうございます。

青木、平田、佐伯 ゴチになりました!